顧客への回答納期が明日までなのに、何でイチから稟議書をやり直せっていう指示なんだよ・・・。
もうちょっとわかりやすく、って言われても何をどう修正しないといけないのかわからないよ・・・。
〇〇部長は、メールではなく直接話さないと聞いてくれないからメールはダメ。
働いていると、時には、顧客のことよりも、社内の承認を取ることや後々のエビデンスを残す事を重視する傾向が多いです。
ですが、それはもうどうしようもなくて、社風というか文化というか、あなたの一声ではかわらないものです。
ここでは、そのような社内への対応を重視する社内営業重視な会社での、注意すべきポイントをいくつかご紹介します。
何よりも社内営業が優先されるのはヤバい

仕事をしていると、「すり合わせ」とか「根回し」など、社内の説得や説明、合意形成に多くの時間を割くことがありますよね?
あっちの部署に行ってコソコソ、そっちの部署でヒソヒソ。
仕事を進めるためのとはいえ、一番見なきゃいけない顧客よりも社内に居る上司や別の部署のエライ人ばかり気にしている会社は、かなりヤバいです。
だって、あなたの給料の出所は、顧客から支払われているお金が原資になっているんですよ。
つまり、あなたの給料を払っているのは顧客と言っても過言ではありません。
その顧客を軽視し、社内を重視するというのはとても悪い状況です。
ですが、周囲の評判や、取引先からの評価は悪くないのです。
そのため、入社してからでないとわかりませんし、その会社に居ると、社内営業重視の社風や仕事の進め方が、当たり前、普通になってきてしまいます。
これが一番怖いです。
完全に井の中の蛙状態です。
私も昔居た会社は、完全に社内重視でした。
顧客から相談に乗って欲しいと連絡を受けても、上司が承認しないと外出さえさせてもらえなかったり、何故か申請書に外出の理由とその効果を書かされてその内容が合理的でないと却下されるなど、全くもっておかしな会社でした。
しかし、しばらく居るとそれが普通になり、転職したあとに、「承認も何も無しで外出できるのスゲー!!」って思ったくらいです。
社内営業重視の会社は、対外的には良い企業、いわゆるホワイトと呼ばれますが、中は風通しの悪いギスギスした息苦しいものでした。
社内営業重視の会社を生き抜くテクニック

スケジュール、特に納期にめちゃくちゃ余裕を見て仕事をする
社内営業重視の会社は、何かの承認を得るのにはめちゃくちゃ時間がかかります。
そのため、スケジュールや納期は、あなたが思う以上に余裕を持ったものにしましょう。
私の経験からして、稟議書や申請書の「てにをは」を正確に使えという命令や、「表現がわかりにくい」とか、「頭にスッと入らない」という理由で却下されてイチから書き直しなんてことが数え切れないくらいありました。
そうです。社内営業重視の会社は、顧客に対する納期なんて、基本的に守りません。
納期なんて日付だけです。
ですから、納期の直前に稟議書を上げると、納期のことを気にせずに「わかりにくい」「頭に入ってこない」といった、本質から外れた点を指摘されて却下を食らいます。
そうなると、他の仕事はすっ飛ばして、納期優先で対応しなくてはなりません。
残業もしないといけません。
でも社内重視ですから上司はそんなことを気にも留めません。長く会社に居り、今の社内重視の社風にどっぷりつかってますから、それが当たり前なのです。
何の違和感も感じません。それが「普通」と思ってますから。
そのため、納期にはあなたの想定を超える余裕をもって仕事に取組みましょう。
例えば、納期まで3日くらい見とけばいいかな、という時は1週間みておきましょう。
最初に完璧を求めない。60~70%くらいでOK
最初から完璧な仕事をしよう、と思っても、間違いなく上司が一発OKしてくれることはありえません。
上司は、おそらく自分では感じてませんが、指摘するのが仕事、顧客のことは二の次ということを無意識のうちに考えていますから、重箱の隅をつつくような感じで、指摘や間違いを探します。
長い間今の仕事をしているせいで、感覚がおかしくなっているので、もはや意識せずとも社内重視になります。
そのため、「これはいい出来だ!」というような企画書や稟議書でも、確実に一発目は却下です。
どちらかというと、いい出来だと思ったもののほうが、コテンパンにされてイチから考え直すほどになることが多かった気がします。
自分なりにいい出来だと思った時にコテンパンにされると、メンタル的にも堪えますし、何なんだよ、と怒りにも似た感情が沸きますよね。
でもそれをぶつける相手はいない。
エネルギーの無駄と不要なストレスを溜めてしまいます。
ですので、最初から適当に6割くらいの完成度でいったん申請してしまえばいいのです。
そうすると、却下されたりコテンパンにされても、「まー6割だったからなー」と思えますから、気合十分・自信満々で上司にもっていって却下されるよりは、心理的に楽と思いませんか?
何事に完璧を追求しすぎると時間も無駄になりますし、神経もすり減ります。
ほどほどでいいんです。
どの部署の誰に根回しが要るのか聞く・調べる
社内営業重視の会社においては、根回し先を把握しておくことは重要です。
さらに、根回しの仕方も重要です。
だいたい、無駄にプライドの高い人が多いですから、自分に合った仕事のやり方や進め方をしてこないと、あっさりあなたの依頼を断るなんてこともあります。
たとえそれが顧客からの要求であっても、あっさり断ります。
そして、断られた時、顧客に謝りに行くのはあなたです。
私も営業をやってますから、対面する顧客に何度も頭を下げたことがあります。協力してもらわないといけない社内の別部署の人が「(私に対して)キミのこの依頼の仕方では無理。断る。顧客にもそう言ってこい」と一刀両断。
理由さえも教えてもらえません。
最悪ですよね。
でも顧客としても、断られないように社内を動かすのがあなたの仕事でしょと言わんばかりの圧力です。
たまったもんじゃないですね。
こうしたことを防ぐためにも、いわゆる根回しする相手や根回しのやり方等は、事前に確認しておいた方がいいです。上司や同僚などがいいですが、上司がベストです。
例えば、
依頼の連絡をする際は電話で断りを入れてからメールの方がいい、とか、
時間を取ってもらって直接会って依頼するのがいい、とか、
資料にまとめて渡した方が良い、とか。
「何でそんな面倒なことしなくちゃいけないの?」と思いますよね?
でも、残念ながらこういう社風文化が当たり前になってしまっている場合は、いくらあなたがあなたのやり方で対応しても、人を動かせません。
あなたのやり方が、その会社にとってはイレギュラーであり、もっと言えば非常識と捉えられるからです。
面倒くさいですし、うっとうしいですが、根回し先や根回しの仕方の注意点を把握しておきましょう。
長いものにまかれる作戦
社内営業重視な会社は、もしあなたが一人声を上げても何も変わらない事が多いです。
むしろ、ほぼ絶対と言って良いほど変わりません。
ですからそういった場合は、もう反発したり、声を上げたりするのは辞めて、長いものに巻かれ、その会社にあなたが合わせて仕事を進めていくようにした方が良い場合もあります。
結局はサラリーマンですからね。
あなた自身の意見や不満は押し殺して仕事をするのもサラリーマンの処世術ですね。
そうしておけば、少なくとも給料は毎月もらえますから、開き直って仕事をするのもひとつの手です。
社内営業重視の社風に耐えられなくなったら

いろいろと会社を生きぬく術をお伝えしましたが、どうしても耐えられなかったり、納得いかない、理不尽だ、と思うことはありますよね?
あるいは、先に書いたように、顧客に迷惑をかけたりあなたが悪者にされてしまったりしたら、怒りと共に、すごいストレスを抱えてしまいますよね?
そんな時は、転職する事を考えてみましょう。
そのような社内営業重視の会社は、たいてい、どの部署に行っても同じです。だから、異動願いを出して異動できたとしても、恐らく大きくは変わりません。
ですから、社風そのものが違和感を覚えるなら、転職を考えて、希望する会社があれば転職してしまった方が良いです。
リクナビNEXTに登録しておけば、いつでも転職先を探すことができますし、スカウト機能を活用すれば、あなたの希望や条件、求める社風や合う仕事を踏まえて、企業からあなたに面接のオファーをしてくることがあります。
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そのため、それによって、通常の転職の支援だけではく、あなたに合った社風かどうか、風通しや息苦しさの有無などを、転職者へのインタビュー結果等をもとに情報提供してくれます。
今の会社の社風や雰囲気や風通しが嫌なら、この情報を事前に知れるのは大切ですね。
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さいごに
仕事をしていると、時におかしなことがまかり通ることがあります。
ですが、あなたがおかしいと思っても、その会社で長く働く人にとっては普通なことがありあす。
顧客よりも社内のことを重視する傾向があるのもひとつの例です。
あなたに出来ることは、そういった社風であることを理解し、嫌々ながらも仕事をその社風に合った進め方で進めることです。
しかし、どうしても納得いかなかったり、常識で考えておかしいと思ったら、その会社にはいくら訴えても響かないので転職を視野に入れた方がいいです。
合う合わないはもちろん、社会通念で考えてもおかしい場合があるからです。
あなたが、オカシイと思ったり、社風が理不尽すぎて耐えられないなら、あなた自身が行動を起こして別の仕事を探し、本来あるべき姿の会社で、常識的に働きましょう。