転職などで会社を辞める人、あるいはこれから辞めるあなた、有休消化と言う言葉を聞いたことがありますよね?
普段仕事していて使いきれなかった有休を、会社を辞めるタイミングでまとめて使い切ってしまおうとするものです。
ですが、
「上司から却下された」
「有休消化するなという圧力がすごくて申請する気にさえならない」
「有休消化自体が悪として見られ、辞めるまで周りからの視線が冷たい」
などなど、悩ましいですよね。
事実、私は、上司から脅迫まがいの圧力で残っている有休の大半を捨てました。
ですが今思えばめちゃくちゃもったいないことしたと後悔してますし、何を言われても有休消化すべきだったと思います
ここでは、せっかく働いて得られた有休を無駄なく使いきって辞めるための情報をご紹介します。
残っている有休を消化させてもらえないのは違法行為
退職時やそれ以外に関係なく、あなたの有休申請を上司や会社は、基本的に却下することは出来ません。
有給休暇は労働基準法で定めらたもので、取得の申請を却下すると、罰せられます。
しかもその罰は【6ヶ月以下の懲役又は30万円以下の罰金】です。
また、法律をよく読めば、そもそも有給休暇の取得に会社や上司の承認が要るなんてことは一言も書いてません。
会社で承認が必要なのは、あくまで会社が独自に設けている仕組みであって、実際は無くても何の問題もないんです。
ただ、超繁忙期や、どうしてもあなたに取得されて困る時があるため、ダブルチェックとして上司や会社の承認が要ることになってます。
なお、きちんとした明確な理由があり、あなたがその説明と理由に納得した場合に限り、あなたが納得した場合に申請取り下げ、となります。
このように、有給休暇は、
- 法律で定められた権利
- 本来は誰の承認も要らずに取得できる
- 仕組み上、上司や会社の承認が要るが、正当な理由なく却下された場合は懲役刑もありえる
というもので、あなたを含めた、有休を取る立場にある人によって、非常に優位なものなのです。
私のように、
「辞める分際で有給消化など何事か!!」であったり、
「辞めるのに有休取って仕事しないで給料もらって恥じだと思わないのか?みんなに申し訳ないとか思わないのか??あ??」
のように上司から恫喝や脅迫ともとれるような事を言われても、その上司の承認など要らずに有休消化はできます。
そしてこれを理由に有休消化できなかった場合は、罰則になります。
まずこれを覚えておきましょう。
ちなみに、私が恫喝を受けたのは、(自分で言うのも何ですが)世間では一流企業、ホワイト企業と言われる日本有数の大企業です。
そんな会社ですら違法行為をしています。
何故上司や会社は有給消化をさせないようにするのか
おそらく有休消化させないことが、罰則になることを知らないと思うのですが、いまだに退職時の有給消化を認めない上司や会社があります。
認めたとしても、残っているうちの半分とか。
何故、罰則を受けることもあるのに、そうまでしてあなたの有休消化をさせたくないと思いますか?
これにはいくつか理由があります。
ひとつは、そもそも有休を取ること承認が要らないことや却下した時の罰則の存在を知らない事が挙げられます。
有休は却下出来ないということは会社から必ず教えられますが、罰則がある事までは教えられない事が多いです。
仮にもし罰則がある事を知っていたら、私が経験したような、脅しともとれるような言い方で有休消化をさせないようにするでしょうか?
だって、有休申請を却下されたことや、その恫喝シーンを録音されて労基署などの機関に提出されたら、その上司は罰せられる可能性がありますし、会社としても労基署の立ち入り検査等が入る可能性だってあるわけです。
リスクが大きすぎますよね。
有休消化を却下する事が違法行為でどれほど悪いことに発展するのか知っていれば、どんなに取らせたくなくても却下はしないはずです。
ふたつめは、昔の精神論というか仕事に命をかけろみたいな古い考えです。
前に書いた私が恫喝された内容が物語ってます。
「辞める分際で有休消化など何事か!!」
「辞めるのに有休取って仕事しないで給料もらって恥じだと思わないのか?みんなに申し訳ないとか思わないのか?」
辞めるから取れずに残ってしまった有休消化をすることは何にもおかしいことではないですし、辞める辞めないに関わらず有休は給料をもらって休める権利なのに何故それをこの時だけ責められないといけないのか、全く理解に苦しみますよね。
あなたの上司にあたる人、特に大企業では、まだまだ頭の固い昭和な考えの人が多数います。
そもそも現代の考えを理解しようとしない、あるいはもはや頭が凝り固まって理解すらできない人もいます。
そういう人はいくら言ってもわかりませんので、大変かもしれませんが、承認されなくても休んでしまう等、強引にいってもいいです。
最後にみっつめですが、これは組織の上層部からの圧力が考えられます。
「有休消化はさせるな」という命令が上層部から達せられる事があります。
社員1人を雇うと、給料とそれと同額の管理費が発生します。
つまり、あなたが有休消化している間、給料分と管理費が会社(所属していた部署)にかかってくることになります。
管理職は、人の数やコストと仕事の成果を自身の成績の一部として見られていますから、あなたが有休消化することで、コストだけがのっかってきてしまう事になります。
これを避けたいがために、「有給消化はさせるな」という命令を下すのです。
自分の事しか考えてない典型的なパターンです。
このように、あなたの有休を消化させない背景には、無知であったり、上からの圧力があったりと、いろいろな事情があるのです
退職時の有休消化は絶対取得すべき
退職するときに有休を残したまま辞めるのはめちゃくちゃもったいないです。
実際私は30日分くらいの有休を捨てて退職しました。
上司から恫喝されて圧力に屈して取れませんでした。今思えば、どんな手段を使ってでも消化すべきだったと悔やんでいます。
なぜなら、【有休を消化せず辞める=お金を捨てる】だからです。
給料をもらいながら仕事を休めるのが有給休暇です。
30日分くらいあれば、給料の1ヶ月半分です。相当な額ですよね。
これを捨てますか?と言われたら・・・・何としてでも有休取りに行くスタンスになりますよね。
上司が承認をくれない、とか、周囲の目が気になる、とか、後ろめたい、とか、一切無視して心を鬼にして取りに行った方がいいです。
それに、あなたが気にしていることは、そんなに大問題になることはありませんので。
退職時の有休消化を確実に勝ち取るための方法
とはいえ、実際は有休消化に対して高圧的な態度で却下されたり、そもそも申請すらさせてもらえない、あるいは、辞める立場なのにのうのうと休んでいるのは申し訳ないなどという状況やマインドになることが多いと思います。
さて、あなたなら、どうしますか?
少々強引ですが、有休消化について話し、却下されたり、恫喝されたりしたら、承認されなくても有休を消化するというスタンスで居ましょう。
それにともない、引継ぎの予定や、有休開始日、有休日数を考慮した退職日を全部あなたが決めましょう。
そしてそれは一切変えるつもりはない、という強い気持ちを持ちましょう。
「承認しない有休は認めない」
「勝手に退職日を決めるな」
等と言わる可能性が大ですが、その時は、「人事や労基署に全部話しますがいいですか?」と切り出しましょう。
脅しっぽい言い方になってしまいますし、あなた自身も言いにくいと思います。また、立つ鳥跡を濁さず、ではなく濁してしまうという思いもありますよね?
だけど、何日も有休が残ってたら、その分のお金を捨ててるんですよ?
言い方悪いですが、不労所得が何万円もらえる権利を持っているのに、それを簡単にポイ捨てしてしまうことになるんですよ?
そう思うと、強引だろうが後ろめたさがあるだろうが、力ずくでも有休消化しようと思いますよね。
そうです。強引にでも、上司を半ば脅迫してでも有休消化してしまって良いと思います。
だってそのやり方は、何も間違ってないですから。却下する上司が法律違反しているんです。
さいごに
退職時に残っている有休を全部消化して辞めたいと思いますよね?
でも、
「有休消化なんてできるわけない」
「夢のまた夢」
「辞める立場なのに有休消化なんて出来ない」
などという理由で、有休消化をあきらめそうになると思いますが、絶対にあきらめないでください。
有休を消化しないで退職することは、目の前にぶら下がっている何枚もの1万円札を取らずにスルーどころか捨てるのと同じことをしているんです。
もったいないでは済まないですよね。
お金を稼ぐために汗水たらして働いているのに、いとも簡単に得られるお金を得ようとしない。
有休分の日数分お金を稼ごうと思ったら、大変ですよね?
それがなーんにもしてなくても入ってくるんです。
強引なやり方かもしれませんが、
- 上司が有休消化を却下するのは犯罪だから労基署に訴えると半ば脅す
- それでも承認しなくても法的には有休を消化できるから無視して取得する
というやり方で、有休消化をしてしまいましょう。
周囲の目も気になると思いますが、心を鬼にして、そして鉄の心にして、思いとおり有休を消化してスッキリ辞めましょう!