うつ病は現代病と言われますが、子育てでうつになる人も増えているようです。
正直、私自身、
「いやいや、あんなカワイイ、しかも自分の子なのに、その相手しててうつにはならんでしょう。」
と思っていましたが、いやいや、こう思っていた自分をぶん殴りたいですね。
育休を経験したからこそ、子育てうつについて書いていきます。
仕事ばっかしてたり、夜飲みに行っているアナタ、とりあえず、定時退社飲み会禁止して、嫁さんと一緒に子育てしてください。
子育てでうつになるなと思った理由

悩んでも相談相手が居ない
相談相手がなかなか居ません。辛い事、愚痴りたいこと、発散したいことがあっても、それを話せる相手が居ないんですね。
「ママ友とかいるんじゃないの?」
と思うでしょうが、あれはめちゃくちゃ気を遣うコミュニティです。
子育てで心身ともに疲弊している中で、よろこんでいけるかというと、正直、行かない方が楽なこともあります。
そんなに付き合いが長くない人に、「子育て辛い」って言えませんよ。
むしろママ友なんてのは、保育園とかそういうのがある前提です。
私は、子供が1歳から半年間、育休を取りましたが、やはり相談相手というのが全くいませんでした。
支援センターとか、子育て講座とかに行っても、その場で少し会話して終わり。その間の会話は、表面的というと悪いですが社交辞令程度。
何月産まれ?名前は?などなど。
それくらいしか話せません。1歳くらいの子なんて、みんな昼食取ったら昼寝します(体力ないから勝手に寝てしまう)から、そそくさと帰るのです。
そのタイミングでLINE交換とかできる訳ありません。踏み込みすぎです。
しかも私は男という立場だったので、なおさらママたちになんて話かけれない。
当然、愚痴や相談なんてできるはずもない。
その時に、
「ああ、悩みや辛いことを共有したり、愚痴ったり出来ないのは辛いな・・・」
と思いました。
これが、毎晩3時間毎に母乳&ミルクを上げ、頻繁におむつを替えて・・・としている一番大変な生後半年とかだと、精神的にもめちゃくちゃキツイいなと感じました。
病んでも仕方ないというか、むしろ、病まない方がスゴイんじゃないかって思いましたね。
世の男たちが思うほど、子育てはキラキラしていないし、ママ友コミュニティなんて無いんです。
みんな孤独で戦ってます。
「自分の子」という事が余計苦しめる
間違っているかもですが、女性からすると、10ヶ月も自分のお腹にいて、悪阻に苦しみながら、骨盤とか変形させつつ育んだ我が子なので、愛情はひとしおです。
また、人によるかもですが、不妊治療などを経て産まれてきた我が子は格別の喜びのはず。
だからこそ、子育てに疲れたり、イライラしたりすることに対するギャップがあるですよね。
産まれた時あんなにうれしくてかわいいと思ったのに今は辛いだけ・・・・
不妊治療に時間もお金もかけて文字通り身を削ってようやくできた我が子なのに・・・
自分の子=かわいくて仕方ない、愛情いっぱい、という事でしょうし、むしろそうやって子育てに取組んできたはず。
だけど、満足に寝れないとか、何やっても泣き止まないとか、上記のとおりこれらを誰にも相談できないとかいう苦しみが、他の苦しみより何倍も精神的にダメージを与えるんじゃないかなと思います。
また、私自身もそうでしたが、子供を持つ前は、自分の子供なんてかわいくて仕方ないはずだから、泣き止まないとか、辛いこととかあっても、うつなんてならんだろう、って思ってました。
だけど、子育てしていると、マジ切れしそうなタイミングは結構あります。正直、手を挙げてしまいそうになることも何度もありました。
我が子なのに・・・と思っちゃいます。
我が子だからこそ、怒りの感情を持ってしまうことに、後悔や辛さ・心の痛みが相当刺さります。
それが、精神的に苦しめるんです。
想像の何倍も、精神的に大変です。
自分のやりたい事が何もできない
子供のために身を削るのはたやすいことだと思いがちですが、やってみると、めちゃくちゃ辛いです。
子供が寝ている時間以外、全ては子供のために費やします。
というか、寝ている間も、離乳食を作ったり、家事をこなしていると、気づいたら子供は起きてます。
そのため、自分のための時間が何一つありません。
- スタバでコーヒー1杯をゆっくり飲む時間さえありません。
- アツアツのラーメンをアツアツのまま食べることは出来ません。
- 何食べてるのか分からないくらいの勢いで食事をかきこんでます。
- まともにトレイも行けません。
想像の何倍もつらいです。
私が育休から復帰した時、ゆっくりランチを食べれることが、どれだけ幸せだったか。
他にも、飲みたい時に温かいコーヒーが飲めるなんてことも、育休前には感じることができなかった至福の時です。
最初の1ヶ月くらいは何とか大丈夫です。しかし、2ヶ月とか3ヶ月とか経つと、めちゃくちゃ辛くなります。
仕事なんかより何倍も辛いです。
そこにさらに追い打ちをかけるのが、上記にもある、自分の子なのに…というものです。
愛する子供を大事に大事に育てているのに、子供より自分の事を優先したくなる自分を責めてしまう・・・。
負の連鎖ですね。
だから、週に半日でも自由な時間があるだけで、メンタルは回復しますね。
助けてくれる存在のはずが助けてくれない
子育ては夫婦で協力すべきものが、一方に偏ってしまういわゆるワンオペ。
一番近くに居て、辛い様子とか大変な様子を見ているにもかかわらず助けてくれないパートナ―の存在は、精神的に辛いです。
怒りの感情を持っても誰にぶつけていいか分からない。最悪、ぶつけ先は我が子になってしまうことも。
仕事をしているから、とかは、子育てをしている身からするとただの言い訳に聞こえるんです。
あたかも、仕事が子育ての何倍も大変で価値のあるものと思いこんでいる。
ただ、実際子育てしてみないと、子育ての大変さはわかりません。
私だって、育休取るまで子育ての大変さなんて知らなったし、仕事を言い訳にしていたこともあります。
そんな中、毎日子育てに追われ、空いた時間に家事をこなし、いろんな手続きとか医者に連れていったりとか、遊びに連れ出したりして、助けの手が欲しいと感じました。
だけど、妻から言われたのは、
「私は仕事している。あなたも私が育休中の時、同じような感じだった。実際どう思う?」
ぐうの音も出ませんでした。
経験しないと分からない、助けてもらえない辛さ。
しかもそれが、論破できない「仕事」という最強の理由を言われると、何も言えなくなります。
仕事を辞めたら収入は絶たれますが、それは出来ないですよね。
だから、「仕事」を盾に子育てを助けてもらえない時は、その気持ちを押し殺して飲み込む以外無いんです。
最後の切り札を持っていかれた感じですね。
絶望は言い過ぎかもですが、とても辛いものです。
一番近くの存在が一番遠くに感じられるのは、精神的にかなり堪えます。
子育てうつにならない(させない)ためにできる事

とてもシンプルな2つの事です。
自由な時間を作ってあげること
平日仕事なら、土日どっちかでも、丸1日くらい自由な時間を過ごしてもらいましょう。
これは最高にリフレッシュになります。
自由な時間が全くなく、温かいコーヒーも飲めないのですから、それが出来る時間を作るのがベストです。
私の経験上、何にも代えがたいリフレッシュですね。
この時、人によっては、自由時間を楽しむことに罪悪感を覚える事があります。
上記の我が子なのに問題ですね。子供から離れることに喜びを感じるなんて母親として良いのか・・・という思いです。
それを打ち消すようなこともしましょう。
自由時間を楽しむことが、何も悪いことではないと、背中を押してあげるのです。
また、奥さんから見た義理の両親、つまりあなたの両親の言動行動に注意しましょう。
昭和な夫婦は、女は家事育児みたいな、石頭みたいな人間が多いです。事実私の母親も専業主婦でしたから。
だから、あなたの奥さんが自由時間を謳歌していることを、良く思わない可能性さえあります。
また、「この前休み満喫したみたいね」なんて、何の悪気も無くただの世間話的な内容でも、奥さんは敏感に反応することがあります。
嫌味のように聞こえるんです。本当はそんな事ありませんが、上記の罪悪感から、そんな風にとらえてしまうんですね。
周囲のフォローも欠かさないようにしましょう。
この辺り、普段の仕事でいわゆる根回しなんてやっているでしょうから、楽勝でしょう。
なお、子供と2人きりは不安かもですが、あなたの奥さんだってその不安な中、必死で文字通り身を削ってやってきたんですよ。
不安は言い訳です。
見よう見まねでやってください。そのうちうまくなります。
手にウ〇チつこうが、おしっこかけられようが、そんなもの序の口です。
早めの帰宅&飲み会は行かない
夜は子育てが一番大変な時間です。
飲み会なんて行かず、家に直行してください。
1日つきっきりで疲れた後、風呂に入れて保湿して寝かしつけは超重労働です。
また、風呂は子供が簡単に死ぬ場所です。水深10センチで溺れ死にます。滑ってこけたら受け身なんて取れないから大けがする可能性だってあります。
また、女性は風呂上がりの保湿が非常に大切です。
でも子供の世話をしているとまともにそんな事出来ません。
だから、仕事大変かもですが、遅くとも、子供の風呂の時間には帰るようにしましょう。
1人ヘルプが居るだけで、夜の子育ては格段に楽になります。
まとめ
可愛い我が子を育てていて、うつになるなんて、まあそんな事・・・・と思っていましたたが、育休取って、考えが変わりました。
子育てうつは、むしろ、ならない方が不思議なくらい、子育ては精神的にも肉体的にも大変なのです。
産まれる前に、子育てがとてもキラキラしたイメージとか、大変ながらも楽しいだろうと思う事が一転して、辛いことのオンパレードというギャップも要因でしょう。
また、パートナー、つまり、お互いが助け合う事をしないと、負担が極端に偏って、疲弊します。
仕事は大切です。生きるため、そして子供を育てるためにはお金が必要ですからね。
だけど、最低限の事にして、子育てに参戦しましょう。
直帰は基本。出来れば毎日定時。というか、定時に終わらせるように仕事パンパンに詰めてマッハでこなせばいいです。
で、飲み会は行かない。
その間、奥さんは、疲弊しながら必死に子供の世話をしています。
だから、今この記事を読んだら、まずは定時で帰りましょう。飲み会は全部断りましょう。
そして今週末、奥さんを開放してあげましょう。
そのくらいしないと、あなたのせいで、奥さんがうつになっているかもしれませんよ。
脅しじゃなくリアルに。